読了!
火花読み終わりました!
ドラマを5話くらいまで見たところで読み始めたからか、すんなり読めて、1週間とかからなかった!笑
1週間のうちいつも読んでたわけじゃなくて、実質3時間くらい!?
とても読みやすくて、本も割と薄いので、ほんとに早く読めた!
以下感想↓↓↓
(もろネタバレ)
この小説は、お笑い芸人の(主人公)と、先輩との約20歳〜30歳までの10年間の物語。
それがあたしには、どうしても又吉自身のことを書いた小説のように思える。笑
かなり、主人公への自己投影感が強いと思う。
まず、主人公がお笑い芸人だし、関西弁だし、年齢や時代背景も又吉の経験して来た20歳〜30歳までの現実っぽくてエッセイのような小説。
お笑い芸人の生き様というか、登場人物は芸人とそれを取り巻く人間関係なんだけど、
みんなリアリティがあって、
吉祥寺や高円寺など、地名も実際ある場所だし、まだ売れてない芸人さんが住んでそうなアパートだし、青春と現実の狭間みたいな雰囲気がずっとあって、
落ち着くような、ハラハラするような、だけど、人の優しさとかが暖かくて、色々な気持ちになった。
ドラマも小説も雰囲気は全体的に暗い?
これは、又吉の性格上こういう雰囲気になるのか?という感じで、
でも、なんかその暗さがいい味を出していて良い!
特に、先輩が家に転がり込んでいた真樹さんという女性が優しくて魅力的で、キラキラしていて主人公にとってもとても大事な存在だったんだなぁ〜って思った。
売れない芸人を支える女性。
ちゃんとしたくても、正式に付き合ったり結婚したり出来ないもどかしさ。
そういうの、たくさんありふれた話だと思うけど、切ないよね。
暗さの中に夢や希望や光がある。
主人公は同級生の相方とコンビを組んでいて、芸人としては、無名の若手時代から徐々に売れ始めていく、
だけど、最後はあっけなく散ってしまう。
熱海の花火大会から始まり、花火大会で終わる。
題名の「火花」は花火のように一瞬輝いて、一瞬にして散っていく、芸人生活を火花という言葉で表したんだろうなあと思った。
2人のコンビ名も「スパークス」だしね。笑
なんか刹那的だけど、永遠みたいな時間の流れ。
今の状況が一生続くような感じの中で、結果を出すために一生懸命毎日奮闘していて、
夢を追うってこういう事だよなぁって自分含めてそう思った。
でもあたしは散りたくない!笑
小説だけ読んだ訳じゃないから、
本を読んでいても、頭の中で主人公はどうしても林遣都になってしまうし、
先輩だってドラマの俳優さんが出て来てしまう。
起承転結が激しい話じゃないけど、
読んでいて、面白かった。
賞がどうのとか難しいことは分からないけど、純文学って結末を決定付けないというか、訳わかんないモヤ〜っとする感じがあって、読み終わってから、「はい!ここから先はあなたが考えてください!って」気持ちを残すものかなと思うので、きっと、良い小説なんだろう。
2作目は恋愛小説だそうです。
とりあえず、また夏目漱石の「それから」の続きを読もうと思う。
0コメント